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2006年02月27日

携帯通信事業者分野の見通しをよくするための本

昨日の日曜日は、耳の奥が痛いなあと思いながら、先日アマゾンで購入した「風雲児たちが巻き起こす携帯電話崩壊の序曲―知られざる通信戦争の真実」を読みました。

日経コミュニケーションの記者の取材をまとめて、昨年(2005 年)の 12 月に発行された本。通信分野に関してある程度の経験・知識を持っている人であれば、現時点での携帯通信事業者(特に、設備面から見た事業分野)を取り巻く環境が短時間でわかりやすく理解できると思います。

ソフトバンクの携帯事業への参入に始まり、ライブドアの無線 LAN 事業への挑戦(いまはどうなっているのか不明ですが、同事業におけるパートナー各社のポジショニングなどは知らないことも多くて「へぇ」と)、NTT ドコモ・KDDI・ボーダフォンそれぞれのお家事情、ウィルコムの復活劇の詳細等、ずいぶんきちんとまとまっています。

携帯通信事業者(移動体通信事業者といったほうがいいのかな)のインフラ事業者としての側面を見るには、ハンディでちょうどよい本だと思います。ただし、この分野は今年もさらに動く年なので、賞味期限としては今年末までぐらいかもしれません。

ちなみに耳の奥の痛みですが、今朝病院に行ったのですが、少々ハズレの病院だったような気が。とりあえずもらった薬を飲んでるのですが、これで直るんだろうかという心配が少し……

2006年03月18日

『ウェブ進化論』 梅田望夫(ちくま新書)

去年の秋、日比谷で行われた梅田望夫氏の講演会を聞きにいったことがあります。新潮社の雑誌『フォーサイト』が主催していて、一時間ほどの講演と一時間近くのQ&Aという組み合わせで、あっという間に時間が過ぎました。非常に楽しかった記憶があります。

この講演会は、終了後からログがすぐさまブログにアップされたり、そのログをみて梅田氏が自身のブログでコメントされたりと、ネット的には盛り上がったところもあったのだけれど、僕自身もいろいろ考えたことはありながらも、ばたばたした時期だったので自分のブログにエントリを書くことも無く、話を聞くにとどめていました。

『ウェブ進化論』はその時の話と、梅田氏のブログ "My Life Between Silicon Valley and Japan" を普段から読んでいると、内容はだいたい想像できるだろうと踏んでいました。実際に読んでみると、やっぱりある程度はこれまでに梅田氏が書かれたり話されたりしたことの(発展途上の)サマリーになっていました。

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2006年03月31日

プロフェッショナリズムと新自由主義モデル - 『国家の罠』を読んで

今日は年度末最後の日とか、たまってた仕事をようやったあらかた片付けたとか、来週は出張なのでいろいろ準備があったとか、夕方から「ソフトバンク、ボーダフォン買収で幕が上がる - 120兆円情報通信産業の波乱の行方」というセミナーに時間を間違えつつも行ってきたとか、その後セミナーに来ていたシリコンバレー繋がりの友人とメシを食いにいったとか、いろいろあった一日である。

それぞれについて書きたいことはたくさんあるのだけれど、でも、なんとなしに、今日読み終わったこの本の感想を書くことにする(書きかけだったから、というのが主な理由)。

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて
佐藤 優
新潮社 (2005/03/26)
売り上げランキング: 733
おすすめ度の平均: 4.75
5 何が真実であるのか?
5 途中での感想ですが
5 こういう才能を無駄にしてはいけない

amazon.co.jp の書籍レビューは的外れな煽り系ばかりに見えるけれど、「出版社からのコメント」が比較的まともなので本書の紹介として引用してみます。

 1991年ソ連消滅。エリツィン大統領の台頭から、その後の大混乱の時代を経て、プーチン氏への政権委譲へと続く90年代激動のロシアを縦横無尽に駆け回り、類い希な専門知識と豊富な人脈を駆使して、膨大な情報を日本政府にもたらした男、それが元主任分析官、佐藤優だ。

 2000年までの平和条約の締結と北方領土の返還という外交政策の実現を目指して、ロシア外交の最前線で活躍していた彼は、なぜ「国策捜査」の対象となり、東京地検特捜部に逮捕されされなければならなかったのか? そもそも、検察による「国策捜査」とは何か?

さらに、鈴木宗男代議士による外務省支配の実態とは? 小泉政権誕生の「生みの母」とまで言われた田中眞紀子外相の実像とは? 宗男VS.眞紀子戦争の裏側で何が起こっていたのか──。

 512日にも及んだ獄中で構想を練り、釈放後1年以上をかけて執筆された、まさに入魂の告白手記。

この本を読みながら考えていたキーワード群は主に2つあります。

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2006年04月02日

「ちゃんといいかげんに生きる」 - 『働く過剰』を読んで。

先に取り上げた、玄田有史氏の『働く過剰 大人のための若者読本』(NTT出版)を一から読みました。働くことの意味を考えるうえでの good reference かな、と。

で、出張準備しなくちゃ……なので、気になったところだけ抜粋しておきます。

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2006年04月09日

『半島を出よ』を機内で読む。

ここ数年、長編小説は出張時の機内で読むのが定番化しつつあります。元々は小説読みなので、長時間の機内は長編小説を読むと結構乗り切れます。疲れていて細かい字に集中できないほど疲れているときはビデオを見てしまいますが、往復のフライトのうちどちらかは何か読んでいると思います。

あと、出張の回数に比べ購入する小説の数のほうが多いので、未読の本がたまっていく一方となっていて、自宅の本棚には 1m 以上の未読本コーナーがあります。その中の一つを今回ようやく読むことができました。村上龍の『半島を出よ』です。行きの機内で上巻を、帰りの機内で下巻を読み、残りの時間でこの感想を書いています。

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2006年04月14日

『カレーソーセージをめぐるレーナの物語』

物語の中に出てくる風景や光の加減、食べ物や風の香りなどをうまく想像しながら読み進めるためには、ある程度の経験が必要なのかも知れないと思いつつ、この本を読みました。

昨年の秋、年末のドイツ旅行に向けてこの小説を手にいれました。しかし、よくあることですが、最初の数ページをぱらぱらと眺めただけで放ってあったのです。旅行からはや4ヶ月が経った今日、まとまった時間ができたので、午後はのんびりとこの小説を読んですごしました。

この小説のキーワードの一つは、タイトルにもある「カレーソーセージ」です。カレーソーセージと言われても、見たこと、食べたことがないとピンとこないですよね。僕もこの本を手に入れたときには何のことだかまったくわかりませんでした。小説の冒頭部分にあるカレーソーセージの作り方は次の通りです(白ソーセージ云々というのは、ミュンヘン名物の白ソーセージのことを指しています)。

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2006年04月25日

光ファイバーと IP 化をめぐって - 『光回線を巡る NTT、KDDI、ソフトバンクの野望』を読んで

今日からヨーロッパ出張なのですが、機内でこの本を読みました。ここ2,3年の間に固定系の通信業界で起きたざっと眺めるには良い本です。

タイトルに「光回線」とありますが、これに「IP 化」を加えて、固定系の通信業界は、ゲームのルールというか、ゲームそのものが大きく変わろうとしています。この変化の様子を、プレイヤー毎(パワードコム、KDDI、東京電力、NTT、ソフトバンク、総務省他)にひも解いています。

例えば、出てくるイベントの幾つかを時系列に並べなおすと、こういう感じになります。

2004/5/27
ソフトバンク、日本テレコム買収合意発表

2004/6
パワードコム社長に中根氏就任
→ 増資による財務健全化の後、KDDI の法人向け固定通信部門の統合へ

2004/8/30
ソフトバンク、「おとくライン」発表
→ 発表にて孫社長が「これが日本テレコムを買収した答えです」と明言。
→ 9/15 には KDDI が「メタルプラス」発表

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2006年07月09日

「サウスバウンド」奥田英朗

昔、過激派だった変わり者の父・一郎を持つ小学六年生の二郎。彼の視点から描いた、東京・杉並と沖縄・八重山での少し変わった生活(?)を描いた長編小説。登場人物の設定の都合良さは、まぁ、しょうがないとしても(父が過激派の重鎮だったという設定は、ね)、端役とおぼしき登場人物までがとても生き生きしていて、また個々のエピソードと全体のストーリーの絡め方もうまくて、ぐいぐいと読ませる。

二郎の周りにいる変わり者は、父である一郎だけではない。その父と夫婦である母も変わっている。母が、沖縄・西表島への引っ越しを告げた時のことである。

「我が家は、沖縄の西表島に引っ越すことにしました」
桃子が箸を持つ手を止める。二郎は口にご飯をほおばったまま、噛むのをやめた。
「あなたたちにとって、いい人生経験になると思います。大学に行って会社員になるとしたら、多少の不利益は被るかもしれませんが、そんな誰もが歩む人生に、たいした価値があるとは思えないので、東京での生活を終わりにします」
すぐには感想が浮かんでこない。とりあえず口の中の物を飲み込むことにした。
「もちろん、あなたたちは永遠に親のものではないので、自立できると判断した時点で、独り立ちしても構いません。ただ十五歳までは、おとうさんおかあさんと一緒に暮らしましょう。だから、今現在の友達とは一旦お別れです」
その言葉を聞き、淳や向井の顔が浮かんだ。リンゾウも、サッサもハッセも。
「いつ引っ越すの?」二郎が聞いた。
「お店の家具や食器を売りさばき次第、出発します。たぶん、二、三日のうちに。こういうのはだらだらやるものじゃないし」

<中略>

「転校先は、なんて名前の小学校?」
母がテーブルに頬杖をつく。「二郎と桃子は、学校、必要?」軽い調子で聞いた。
二郎は、言葉の意味を量りかねた。父が言うならまだしも、母は普通の大人だと思っていた。
「……必要だけれど」二郎が答える。
「桃子は?」
桃子は黙ったままだ。納豆を御飯に載せ、元気なく口に運んでいる。
「あなたたちが学校で教えられていることって、本当はたいして重要なことじゃないの。勉強にはもちろん、集団生活のルールなんかでも。だって、通学路しか通っちゃいけないなんて、あきらかに意味のない決めごとでしょ。国は国民を、大人は子供を、それぞれ管理したいだけなんだから」
母が、父が言うようなことを口にした。結局、似た者同士だから夫婦になったのだろう。
「学校には今日のうちに連絡しておきます。だから二郎と桃子は、友達にお別れを言っておくように」

母、マジでかっこよすぎる。こんな人がかあさんだったら、絶対に人生楽しいはずだ(または絶対に人生大変なはずだ)。

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2006年08月26日

「日々ルーチンな仕事に追われている人は、ルーチンな仕事の処理に埋没して長期的な展望とか革新的な解決策とかを考えなくなってしまう」

今日は、あるプロジェクトで一緒の人から教えてもらった本を読んだところ、なかなか考えさせられるところが多いので紹介。

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2006年09月03日

「ぼくたちには見えないところで行われている地球の営みに、もっと耳をそばだてていないといけない、と言いたいだけだ」『アースダイバー』 by 中沢新一

まだ読んでいる最中だが、この本は縄文的思考を残す東京と資本主義について描かれた本である。

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2006年10月15日

「舞踏会へ向かう三人の農夫」リチャード・パワーズ

一ヶ月ほど前に夏休みのアメリカ旅行中に読んだ本。5 年ほど前に買っていたのだけれど、読むためには体力がいりそうなのでのびのびになっていた。ようやく今回の夏休みで手に取ることができた。

テキストを読むのが好きだと、この小説は面白いはず。評論と物語のミクスチャーという感じといっていいのかな。僕は十分に堪能できました。

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2006年11月26日

『疾走』、『流星ワゴン』(重松清)

重松清の小説をここのところ、立て続けに2冊読んだ。この小説家は、孤独だけれどずっとひとりぼっちじゃない、ということを書くのがうまいと思う。

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2006年12月23日

「ハルキ・ムラカミと言葉の音楽」ジェイ・ルービン

今日から少し早めの冬休み。年末までフランス・パリであんまり目的もなくぶらぶらとのんびりする予定。

そして、パリに向かう機中で読み終えたのが、村上春樹作品の英訳者であり、日本文学研究者であるジェイ・ルービンによる村上春樹論。読みはじめたのは11月中旬だったが、最近までプライベートな時間の大半をあるプロジェクトのようなものに費やしていて中断しており、今回のフライトでようやく読了。

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2007年01月03日

「国家の品格」藤原正彦

大雑把にいうと、アメリカはだめ、市場原理主義はだめ、民主主義も自由もだめ。自分の帰依する「武士道精神」とそれに関係するものが正しいので、これに寄り添えば「失われた日本の品格」を取り戻すことができると主張している本。

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