読書メモ。去年の夏に買って、先日ようやく手に取れた。
amazon にある著者のコメントにある通り、「インターネットの最前線『ネットワークの中立性』を巡る議論の入門書」で、読み出したら一時間弱で読了。事実確認というよりも、ストーリーをなぞることに意味があった。
読んでいて頭の中にうかんだキーワードの一つが "AUP" (Acceptable Use Policy)。10 数年前にはよく聞かれた言葉だけど、この 10 年は現実的な言葉としてはほとんど聞いたことがない。もともとインターネットというのは、なにをしてもいいネットワークであるということが前提としてあるのではなく、なにをしていいか (Acceptable Use) がネットワークごとに条件として決められていた。
それを取り外したのが AUP Free な現在の(ネットワークレイヤーにおける)商用インターネット。しかしその商用インターネットに孕んだ問題を解決し、この本の副題にもあるような「崩れ始めたネット世界の秩序」を取り戻そうとする方向感には、ある種の王政復古的な側面があるのか、と思ってみたりした。
あとは、やはりインターネット(とそのトラフィック)を価値の再分配システムや、ロックオン(囲い込み)システムのような観点で見ていくことも必要だと再認識した次第。低い参入障壁で Winner-Takes-All がかなり効いているインターネットは、システムとしてそもそも万人に有効(≒社会インフラ)なんだっけ、とか。
先日の「Google、日米を結ぶ1万キロの光海底ケーブルを建設」と「NTT、NGNの帯域確保サービスを月額200円で3月31日開始」というあたりのニュースと合わせてみると、「インターネットは誰のものか」というのはかなり深刻な問いである。
日経BP社 (2007/07/12)
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