フジロックの上原ひろみは今ひとつだった、というようなことを以前書いた。
しかし、この↓チック・コリアと競演して
そんなに数多く演奏を聴いたことがあるわけでないが、上原ひろみという演奏家は挑みかかっていくようなスタイルがその特徴であるように見える。そのスタイルにおいてはなかなか突き抜けているように思える。しかしそのために、インタープレイの相棒は懐が深くないと見ている者としては物足りないのである。そういう点でこの競演におけるチック・コリアはみていて頼もしい。
話は逸れるが、"spain" のチック・コリアがからんだインタープレイにはボビー・マクファリンとのものがあり、これも Youtube にある(前半が"Spain")。
ボビー・マクファリンといえば、歌ってるんだか、うなってるんだか、はたまた鼻歌なんだか、よくわからない非常に独特な歌唱(?)スタイルのボーカリスト。この人の声は結構好きである。
一般的にはボビー・マクファリンは "Don't Worry, Be Happy" で知っている人が多いと思う。80 年代後半のバブルな映画「カクテル」で使われた曲である。トム・クルーズが酒瓶をクルクル回す役で出てきて、ビーチ・ボーイズが「ココモ」という甘ったるい曲を歌っていたしょうもない映画である。
ボビー・マクファリンの不幸は(そんなものがあるとするなら)この曲が売れてしまったことにあるような気がする。wiki にもあるけれど、
* McFerrin is at the center of an ongoing false urban legend which claims, ironically, that he committed suicide after his fame from "Don't Worry, Be Happy" diminished.
* McFerrin was the subject of parody in the episode of the television series Family Guy "The Fat Guy Strangler," where during a cutscene Stewie Griffin sees him fall down a flight of stairs while making vocal percussion noises on every impact.
なんて扱いをうけている。とてもいいボーカリストで、一発屋のようにあつかうにはあまりにもったいない。
僕にとって 2002 年にリリースされた "beyond words" というアルバムはマイ・ヘヴィー・ローテーションだったことがあって、ある時期にはとても聴きまくってた。このアルバムで競演しているベーシストとの映像もyoutube にあった。
音楽、というか音と戯れる愉しみがあふれ出すようなインプロビゼーションである。しなやかな戯れであり、この音の空間はボビー・マクファリンならではのユニークなものである。そして"beyond words" にはこのような "instrumental" な音が詰まっている。
これを見ながらふと思ったのだけれど、上原ひろみとボビー・マクファリンの組み合わせでインタープレイすると、上原ひろみはどういうプレイをするのだろうか?
と、そのシーンを想像したときにかすかに感じてしまった「堅さ」のようなものが、これからの上原ひろみの伸びしろなのではないだろうか、と勝手に思った。
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彼とプレイしたい人がいっぱい



