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リーダーシップの展開とオペレーションの徹底

以前も取り上げたことがありますが水曜日の大学院の授業に「戦略とリーダーシップ」という授業があります(内田先生は「内田和成のビジネスマインド」というブログを書かれていて、大学の先生というのを抜きにして、ビジネス的な領域に興味がある人にとって普通に面白いエントリが並んでいる)。

この授業、毎回なにかしら特徴ある企業のエクゼクティブ(と書くと特徴的のは「企業」のようだが、特徴あるのは「エクゼクティブ」の方々)がこられて「リーダーシップ」に関係するお話をしていただくのですが、今日はユニ・チャーム高原社長のお話でした。

今日の高原さんの話で、じわじわっと、しかし心の底から感心させられたのは、強い求心力のあるカリスマ性や巧妙な経営戦略やイノベーションを感じさせるR&D戦略ではなくて、当たり前のことを当たり前に実行していくこと(お客様は何を求めているのか、自分たちは何を提供すればよいのか、具体的にどのように準備して提供すればよいかをしつこく議論して、実現する)を「ユニ・チャームウェイ」と呼ばれるようなある形を基にきっちりと徹底させられることが高原さんのリーダーシップの源泉であり、それがそのままユニチャームの強さにつながっているということ。今日の話は、前半がユニ・チャームの事業概要や海外展開戦略の説明で、後半が泥臭い実際のオペレーションアイテムの説明だったのですが、後半のあのオペレーションを実行する、当たり前に必要とされることを淡々と当たり前に実行するというのは、一見簡単そうに見えて、かなり大変なことだと想像します。人間って多分にかっこつけなところがありますからね。キャッチーなキーワード、好きな人も多いし。

それだけのしっかりしたオペレーションを上から下まで回していると(「ビュンビュン」と音を立てていそうな雰囲気だった)、たまには起きるうまくいかないことへの対処に苦慮するところもあるんじゃないかと、話を聞きながらふと思った。それでQ&Aの時間に、事業がうまくいかない場合の撤退について質問させていただいたのだが、高原社長曰く「ユニ・チャームはナンバーワンになれなければその分野の事業から撤退するというのが基本的なルール。判断する課程では、ナンバーワンになるためにはなにが足りなくて、それを手に入れられることができるかどうかを含めて、さまざまな角度でとことん議論して、納得して決めていく」という、上から下までオペレーションをしっかり回されていることが感じられる回答でした。

ユニ・チャームはアジアのいくつかの市場でシェアNO1ですから、当たり前のことを当たり前のこととして淡々と実行するとホントに強くなる、ということを目の当たりに見せていただきました。

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コメント (6)

た:

「当たり前に必要とされることを淡々と当たり前に実行するというのは、一見簡単そうに見えて、かなり大変なことだと想像します」。

 そのあたりのMethodologyってBusiness Artsでは確立しているの?企業の経営者が自分で飽きず、かつ従業員にも飽きさせないで、普遍的なメッセージを出し続けるのってすごい技術だと思う。(信念だけでは経営していないと思うのだ、従ってあえて「技術」という)。

 やっぱり「信念」+小手先の露出方法(階層付けした目標ビジョン設定や演出や従業員側のEnrollment Model作成等)でしか語れないのかな。

 雇われ社長でVisioallyな人で成功する人ってすごいよ。どんな才能だ、と思うわけです。
 

> た さん、

お話から受けた印象は、肝は「Methodology」や「技術」じゃないですね。システムとかガバナンスのあり方としては、むしろ普通だろうという気がします。

たしかアンドリュー・グローブが「(Silicon Valley では?)パラノイアしか生き残れない」とかいうことをどっかで言っていたと思いますが、そういう雰囲気をすこし感じさせるところがありました。グローブのいうパラノイアは、トヨタやイトーヨーカドーも結構近いと思います。

そう考えると「ビジネスのなに/どこが楽しいですか?」と素朴な疑問をぶつけてみたい気がしないでもないです。

takuzotakuzo:

なぜか、「た」さんになっちゃった。疲れてたかな。
従業員がパラノイアについていけるのかどうか、はどこにあるのか、それも考えなくてはいけないような気もします。一つは会社の成長かな。そうなると昨今のDELLは厳しそうですね。

ビジネスの楽しさ、まさに疑問ですね。
今度高校生相手に「ビジネス」を語る機会がありそうで、考えとかなくちゃ、と思ってますです。

いつもWBSメモありがとうございます。楽しいです。

ヌーノベッテン子:

ブログ固め読みしましたが、こういう構築的な文章を読むと逆になぜか安堵感を覚えてしまったww

私、何かに飢えているんでしょうね~(爆)

立っているフィールドが違うから、ビジネス戦略として捉えながらではなく、普段の自分の些細な社会生活や人間関係のあり方に当てはめながら読んでみると、考えさせられること、気が付くこと多し!!!
有難う!!!

>リアルなコンテクストを共有している状況で話をしたほうが絶対に理解は深まると思う。

なはずなのに、何につけ最近は希薄性が重んじられる風潮を肌で感じ、愕然とし、嫌気がさすこと多し。

あ、愚痴ってしまった~m(_"_)m ペコペコ
でも、また来ます!
期待してますよ~!!!

コメントついてるのにしばらく気づきませんで。すんません。

> 従業員がパラノイアについていけるのかどうか、はどこにあるのか、それも考えなくてはいけないような気もします。

これねぇ、わりと大きいですよね。このへんのことを「がさっ」とひっくるめて、いろんな立場や想いの人達に「ビジネスのなに/どこが楽しいですか?」って聞けると見通し聞くんだろうなと思ってるんです。実際にはなかなか聞けないと思うのですが。

で、そういうことを考えるにあたって、以前のエントリ

> 神戸大金井教授関連の資料及び著作がお勧め

というコメントがあって、組織関係の授業で教科書になってたこともあり、日経文庫の「経営組織」というのを読んでいるのですが、経営の組織に関する種々の考え方がコンパクトに説明されていて、結構良い本です>SWさん、ありがとうです。

で、この仕組み的なことを越えた先にパラノイア的な、無形の何かがあるんだろうな、という気がするんですよね。そこについては、なかなかあっさりと言葉にできないような気がしますが……

> 最近は希薄性が重んじられる風潮

って、ホントに希薄性が重んじられてるんですかねぇ…… むしろ僕はコンテクストの共有の方法が変わってきてるんじゃないかという気が(直感的に)しています。

リアルな世界での体験だと共時性のような物があるために共通の認識があるような気に(なんとなく)なりますが、そうでないいわゆるバーチャルな世界での体験だと共通認識が薄くなります。でもこれって、希薄性を求めているからではそうなるではなくて、環境がそういうバーチャルな環境や体験を増やしているから、そこにいる人に取っては抗いきれない部分もあるはず。

で、どう対処すればよいか、ですが、それが問題なんですよね。まったくね。

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2007年6月14日 01:55に投稿されたエントリーのページです。

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